ヒアルロン酸とは

「ヒアルロン酸(hyaluronic acid)」は、牛の硝子体(眼球)から発見されたため、硝子体を表すギリシア語の「ヒアロイド(hyaloid)」と多糖体の構造単位である「ウロン酸(Uronic acid)」から「ヒアルロン酸(hyaluronic acid)」と名付けられました。学術上は「ヒアルロナン(hyaluronan)」と呼びます。「ヒアルロン酸」はアミノ酸の一種であるムコ多糖で、炭素、水素、酸素、窒素から構成され、アミノ酸同様に分子量が大きい糖類です。分子量が大きいと体内に残りやすいのですが、肌の表面からだと吸収されにくくなります。よって、「コラーゲン」同様、化粧品のような肌の表面からヒアルロン酸を吸収させるよりも、サプリメントで体内に摂取したり、美容整形のように直接体内にヒアルロン酸を注射・注入する方が効果的ということになります。

「ヒアルロン酸」の効果は、何といってもその「保水力」にあります。その為、皮膚をはじめとする体の中でも関節、硝子体、脳など水分の多い部分に多く存在し、とりわけ関節では、軟骨の機能維持に極めて重要な役割をしています。へその緒にも高い濃度で存在しています。「ヒアルロン酸」の水溶液は非常にねばねばしていて粘度が高く、粘弾性物質とも呼ばれます。この「高い保水力」と「高い粘性」が「ヒアルロン酸」の特徴といってもいいでしょう。皮膚は表面から「表皮」「真皮」と層になっていますが、「ヒアルロン酸」は特に真皮に多く含まれています。加齢によって真皮での「ヒアルロン酸」が減少すると、肌の水分が十分に保てず「しわ・たるみ」「乾燥肌」の原因となるのです。美容整形で、肌のしわ・たるみに対して「ヒアルロン酸注射」が使用されるのはこのためです。

「ヒアルロン酸」は抽出方法から天然ヒアルロン酸と人工ヒアルロン酸の2種類に分けられます。天然ヒアルロン酸は動物(主に鳥の鶏冠や臍帯など)から抽出し、人工ヒアルロン酸は乳酸菌や溶血性連鎖球菌(ストレプトコッカス)を利用したバイオ製法によって作り出されます。バイオ製法では安く大量に生産できるため、化粧品など一般の生活用品では人工ヒアルロン酸を使用することが多くなっています。「ヒアルロン酸」は抽出したときは白い粉末状の物質ですが、水に溶かすと無色無臭のべとつかないゼリー状になるという性質を持っています。そのため保湿用の化粧品などでもく使用されています。

体内の「ヒアルロン酸」の量は、生まれた時を100とすると、40歳で50にまで減少します。特に30代以降は急激に「ヒアルロン酸」が減少し、その影響で肌の保水力、ハリが失われ、「しわ・たるみ」などが出来やすくなってしまいます。よって、年齢とともに体内で減少し、不足してしまった「ヒアルロン酸」を補うことは、エイジングケアに非常に有効です。

先にも述べましたが、「ヒアルロン酸」を十分に肌に補給するには、美容液マスクなどの化粧品ではほとんど期待できません。皮膚表面に塗布することにより潤いを感じることはできますが、塗布した「ヒアルロン酸」が皮下に吸収・利用されることはないのです。また、食品で摂取することも非常に効率が悪いので、サプリメントや美容整形での「ヒアルロン酸注射」の方が効果的ということになります。しかし、「ヒアルロン酸」のサプリメントを選択するときには注意が必要です。「ヒアルロン酸」は非常に分子構造が大きいために、粗悪なサプリメントではいくら飲んでも体内に吸収されることはないからです。良質の「ヒアルロン酸」のサプリメントは、体に吸収しやすい大きさになっていますので、サプリメントを選ぶ際には注意しましょう。

「ヒアルロン酸注射」などはクリニックで行うことが一般的ですが、近年、この「ヒアルロン酸注射」を、安価な外国製のヒアルロン酸注射キットなどで、自宅でする人も増えています。しかし、自分で肌に注入することは危険です。質が良くない「ヒアルロン酸」では肌の「しわ・たるみ」を改善することもできずに、パンパンに顔が膨れ上がってしまう例もあるようです。

正しい知識のもとに良質な「ヒアルロン酸」の摂取をし、美肌ケアを行いましょう。